理事長所信

所信

2022年度スローガン

愛をつなぐ

所信

2022年度スローガン

『愛をつなぐ』

基本方針

・会員拡大と会員の経験を高める活動の実施

・東京青年会議所渋谷区委員会との関係をつなぐ

・地域を知る取り組みと子ども達のことを考える

・青年会議所活動を仕事に生かす

【はじめに】

 新型コロナウイルスの感染拡大により、これまでの日常が変化してから2年が経とうとしています。蔓延予防のため、人と人が会ってコミュニケーションを取ることが制限されるという人間の根幹を成す価値観が否定されるようになりました。一方、それに代わり新たなコミュニケーション手段や新たな価値観が生まれ、これまで以上に多様性に富んだ社会が出現したとも言えます。

 感染拡大の以前から、秋田県では人口減少と高齢化に伴う社会問題が山積し、少しずつ後退してく地方都市をどのように盛り上げるかが課題とされてきました。大館市も年間に約1000人ずつ人口が減る、待ったなしの状態が続いています。さらに、都市部との格差は地方の人材の流出と高齢化に拍車をかけてきました。

 今回、新型コロナウイルスが社会にもたらした変化は、人と人との関係をつなぐアナログな手段をデジタル化させ、コミュニケーションの距離をより近いものにしました。それは都市部に一極集中していたリソースに地方からでもアクセスすることを容易にしました。つまり、コロナ以前より距離の優位性が減り、都市部から距離のある地方でも様々な可能性が増えたことを意味します。

 コロナ禍により失ったモノやコトは甚大ですが、同時に地方にとってチャンスを掴むきっかけが生じたのではないかと考えられます。

私はこの変化の波を捉え、大館青年会議所として青年経済人として、地域に貢献する責任を感じています。

【スローガンについて】

今までは誰かの後をついて行くだけだったのに、ふと振り返ると誰かが後ろにいます。月日が流れ、私の後ろにいる人数が増えていることに気づきました。あの頃の私が見た誰かの背中のように、後ろにいる彼らは私の背中を見ているでしょうか。

私が見た誰かの背中は優しさと厳しさを感じさせてくれました。でもそこにあったのは私に対する愛だと気づけるようになりました。それはJ Cでも仕事でもプライベートでも同様です。

 おおよそ人生の折り返しを迎える年齢になり、卒業まで果てしなく長いと思っていたJ C生活も残すところあとわずかとなりました。J Cに育てられ、J Cの楽しさや辛さを味わってきたと自覚している私は、後ろにいる彼らに愛のある背中を見せたいと思っています。

 65年の年月を歩んできた大館青年会議所は、これまでたくさんのメンバーが明るい豊かな社会を実現するために、様々な活動を通して大館に貢献されてきました。長い歴史の中で誰もがその思いを地域のために、仲間のために、家族のためにつないできました。

 2022年度は「愛をつなぐ」というスローガンのもと、次の世代に思いをつなぎます。

【会員拡大と会員の経験を高める活動】

 大館青年会議所は近年、卒業者数が入会者数を超える事態が相次ぎ、相対的に会員数は減少しています。毎年20名程度の会員で事業の計画から実施までを行うため、一人当たりの負担が増加する一方で、会費の減少に伴う運転資金の減少や、それに伴う事業規模の縮小を強いられる事態が問題となっています。

 会員の減少は今後も大館青年会議所が活動を続けて行く限りついてまわる問題です。会員の一人ひとりが会員拡大に主体的に取り組み、一人でも多くの仲間を迎えることができるよう意識を高める必要があります。

 また、卒業者数が多いことは組織としての経験値の減少を意味します。活動歴の浅い会員でも様々な機会を通して経験を深められるよう、積極的にその機会を提供する場を増やすことが必要であると考えています。

 本年度は会員拡大や会員増強を担当する委員会を設けておりません。会員がそれぞれ候補者の情報を持ち寄り、積極的にアプローチできるよう理事長として先頭に立って行動致します。

【東京青年会議所渋谷区委員会との関係】

大館青年会議所と東京青年会議所渋谷区委員会は忠犬ハチ公のつながりから、30年来交流を続けてきました。近年では、ハチ公サミットや渋谷大館グリーンツーリズム事業など、それぞれの地域を行き来しながら会員同士が交流を行い、地域を巻き込んだ取り組みを実施してきました。青年会議所のつながりはやがて大館市と渋谷区の行政がつながるきっかけにもなり、平成13年には市区間での防災協定が結ばれ、平成14年からは渋谷区の小学校の給食に大館産のあきたこまちが提供されるようになりました。

コロナによって行動が制限される中で、渋谷区委員会との関係は一時期に比べて希薄になりつつありますが、オンラインツールを使った交流事業が開催された年もありました。

都市部に住む経営者との人脈や行政とのつながりは、地方に住む我々にとって大きなビジネスチャンスであると考えられます。

現時点でこれまでのように対面での事業が開催できる見通しは立っていませんが、これまで培ってきた渋谷と大館の関係を、新たなコミュニケーション手段や価値観によってつなぎ直し、大館にプラスとなる可能性を模索します。

【地域を知る取り組みと子ども達

コロナがもたらしの変化ひとつに移動の制限があります。自由に旅行を楽しみ、観光地を周ることは当然の行為でしたが、ある時を境にそれが困難となりました。それ以降、多くの人々は自宅でできる楽しみを探し、『巣ごもり需要』や『おうち時間』などという新しい言葉も聞かれるようになりました。

外に出かけられない代わりに、私も近場の観光地や県内で楽しめる場所をこれまで以上に探すようになりました。名前は知っていても行ったことがない近場の観光地は意外に存在し、自分の住む地域の自然や文化や食の素晴らしさをもっと詳しく知ることの必要性を感じました。

 「ここではないどこか」を探して冒険をすることは胸躍る行為ですが、「身近にあるこちら」で喜びを追求することも地域に根ざして活動している我々には必要だと感じています。

特に次世代を担う子ども達には、自分たちが住む地域に誇りを持ち、故郷を離れた後でも思い出すことのできる景色や体験を増やしてあげることが、長期的な意味での地域おこしにつながると思います。

これまで大館青年会議所は様々な青少年育成事業を行って参りました。そのいずれも子ども達の将来に寄与してきたはずです。本年度は制限のある社会情勢を鑑みながら、大館や周辺地域の自然や文化や食への理解が増える工夫を施した事業を計画致します。

【青年会議所活動を仕事に生かす】

 コロナによって打撃を受けた産業は多い反面、短期間で急成長した産業も存在します。また、マイナスの影響があった産業でも構造を見直し、効率化やデジタル化を図ることで売上の向上に成功した企業も存在します。その違いはどこにあるでしょうか。

 我々は青年経済人として青年会議所を活用し、仲間と共に人間性を高め合い、自分たちの仕事や地域に良好な影響を与えたいと考えています。様々な業種や職種が混在する青年会議所において、スキルや経験の蓄積は分野を異にしても共通する部分があります。

 ポストコロナが目前まで来ている現状において、業種のビジネスにおける工夫や努力を共有し合うことは会員にとってプラスの効果を生み出すことは間違いありません。

昨年から続いている『匠シリーズ』の継続や、コロナがもたらした変化や影響を、業種を超えて共有し合う取り組みを考えて参ります。同時に、業種が共に協力してお互いの価値を高め合うきっかけとなることを期待します。

【おわりに】

 人口減少と高齢化が進む日本で、その最先端を進む秋田県、特に県北は高速道路さえまともに通っていないほどの過疎地域です。この黄昏の時代にこの衰退していく地方都市で青年会議所としてできることはあるのでしょうか。大館の変化を体感しながら長らくこのように考えていましたが、それはただ単に賑やかだった頃の記憶に囚われていただけだということに気づきました。   

いつの時代も先のことは誰にもわかりません。大切なことは、今とこの先の時代にどうやって幸せと豊かさを見つけて行くかです。

コロナによって生じたパラダイムシフトは確実に社会を変えつつありますが、人と人のつながりや根本にあるコミュニケーションの重要性は全く変わりなく、人々はこれまで以上に深いつながりを求めていると感じます。この変化はある意味で必要のないことを削ぎ落とすきっかけとなりましたが、人間の本質の部分は全く変わることはないと言えます。

人が人と関わって価値を生むこと、この古くから変わらない人の営みを、青年会議所という組織を使って体現し、それを次の世代に愛を以ってつないでいくことを目指します。

一般社団法人大館青年会議所